親の家に詐欺の電話がかかってくる|高齢の家族を名簿から守る手順
約6分で読めます ・ 更新 2026-08-19
記事の要点まとめ
- 高齢者の実家に不審な電話がかかってくる原因の多くは、名簿業者間で流通している「名簿」に情報が載っているためです。
- 被害を防ぐためには、大元の名簿業者に対して情報の「第三者提供の停止」を求めることが根本的な対策となります。
- 注意点として、個人情報の削除請求(Banzapp等のサービス利用を含む)は、原則として子どもが「代理」で行うことはできません。
- ご本人のスマートフォンを用意し、ご家族が付き添って一緒に手続きを進めるのが最も現実的で確実な手順です。
- 防犯機能付き電話機の設置など、日常的な物理的対策と並行して行うことで安全性が高まります。
なぜ高齢者の実家に不審な電話がかかってくるのか
「最近、実家の親から『よくわからない投資の電話がかかってきた』と相談された」「離れて暮らす親が特殊詐欺に巻き込まれないか心配だ」という声を頻繁に耳にします。こうした不審な電話や、強引なリフォーム営業などの標的に高齢者がなりやすい背景には、彼らの個人情報が「名簿」として広く流通しているという事実があります。
では、なぜ情報が流通してしまうのでしょうか。その主な原因は、過去の電話帳や同窓会名簿、あるいは何らかのアンケートや通信販売の利用履歴などから収集された情報が、合法的な「名簿業者」を通じて売買・転売されていることにあります。
情報が業者間で転売を繰り返されるうちに、コンプライアンス意識の低い業者や、最悪の場合は犯罪グループの「闇名簿」にまで流れ着いてしまう危険性があります。(名簿の仕組みについては、名簿業者とはの記事もご参照ください。)
高齢のご家族を守るためには、この情報の流通ルートの「蛇口」を閉めること、つまり大元の名簿業者に対して情報の提供をストップさせることが非常に重要になります。
子ども世代が「代理」で手続きできる?
ご両親の代わりに、インターネットに詳しい子ども世代が、企業に対して個人情報の削除や提供停止の依頼を済ませてあげたいと考えるのは自然なことです。
しかし、個人情報保護法に基づく手続きにおいて、「本人の同意や委任状なしに、家族が勝手に代理で手続きを行うこと」は原則としてできません。これは、個人情報という非常にセンシティブな情報を取り扱う性質上、本当に本人の意思による請求なのかを企業側が厳格に確認する必要があるためです。
例えば Banzapp でも、ご家族が本人に代わって請求文を送ることはしません。請求文はご本人の名前で作成し、送るのもご本人です。画面上で、ご本人が自分の情報であることを確認する必要があります。
「親はスマホの操作に慣れていないから、全部自分が代わりにやってあげたい」というお気持ちは痛いほどわかりますが、代理で手続きを進めようとすると、委任状の作成や企業側との本人確認のやり取りでかえって複雑で膨大な手間がかかってしまうのが現実です。
現実的で確実な手順:ご家族が付き添って一緒に操作する
では、どのように手続きを進めればよいのでしょうか。最も現実的で、トラブルなく確実な手順は以下の通りです。
「実家に帰省した際などに、ご本人のスマートフォン(またはパソコン)を使用し、ご家族が横に付き添って一緒に手続きを進める」
具体的なステップは以下のようになります。
- 状況のヒアリングと説明
まずはご両親に、どのような電話がかかってきているのかを確認します。そして、「名簿業者に手続きをすれば、新しい名簿に載って出回るのを防げること」「法的な権利であり、怪しい手続きではないこと」を優しく説明し、同意を得ます。
- ご本人の端末を用意する
必ずご両親自身が所有・契約しているスマートフォンやパソコンを用意します。ご両親のメールアドレスや電話番号を使用するためです。
- ご家族のサポートの下で入力を行う
名簿業者への請求文の作成や、Banzappなどのサービスを利用する場合のフォーム入力など、ご両親が難しいと感じる操作をご家族が横でサポートしながら進めます。(具体的な請求方法については、個人情報の削除請求のやり方をご覧ください。)
- 送信・宣誓の最終確認はご本人に
最終的な送信ボタンを押す作業や、利用規約への同意・宣誓といった「本人の意思決定」にあたるアクションは、必ずご自身の手で行っていただきます。
この手順を踏むことで、複雑な委任状などを用意することなく、スムーズかつ適法に情報の提供停止手続きを完了させることができます。
根本的な情報遮断と「物理的対策」の組み合わせ
名簿業者に対する「第三者提供の停止」は、名簿の流通を元から断つための根本的な対策ですが、効果が現れるまでに14〜30営業日程度の時間がかかります。また、すでに悪徳業者の手に渡ってしまった古い名簿からは情報が消えないため、即効性のある防犯対策と組み合わせることが不可欠です。
以下の「物理的対策」をご実家に導入することを強くお勧めします。
- 迷惑電話防止機能付き電話機への交換:着信時に「この通話は録音されます」という警告メッセージが流れる電話機は、詐欺犯が最も嫌がるため非常に有効です。
- 常に留守番電話設定にする:在宅中であっても常に留守番電話にしておき、知っている人の声を聞いてから受話器を取る習慣をつけてもらいましょう。
- 非通知や公衆電話からの着信拒否:設定がわからない場合は、通信会社(NTTなど)のサービスを利用して一括でブロックすることも可能です。
根本的な情報流通の遮断と、日々の防犯対策の「二段構え」で、大切なご家族を詐欺や悪質商法から守りましょう。
FAQ(よくある質問)
Q1. 親が認知症などで意思疎通が難しい場合でも、代理で手続きできませんか?
A1. ご本人の意思確認が困難な場合は、成年後見人などの法定代理人としてであれば手続きが可能です。ただし、手続きには登記事項証明書などの公的な書類が必要となります。企業やサービスによって対応が異なるため、個別にお問い合わせ窓口に確認する必要があります。
Q2. 手続きをした後、逆に嫌がらせの電話が増えたりしませんか?
A2. 合法的なオプトアウト届出事業者に対して個人情報保護法に基づく請求を行うことで、嫌がらせを受けることはまずありません。彼らは法律に則ってビジネスをしているため、そのような違法行為をするリスクは冒しません。安心して手続きをサポートしてあげてください。
Q3. Banzappを利用する際、料金はかかりますか?クレジットカードの登録は必要ですか?
A3. 露出チェックは ¥0 です。スタンダードは ¥980/月(予定)で、いまは課金していません。クレジットカードの登録は不要です。請求文はご本人の名前で作成し、送付はご本人が行います。ご家族は横で操作を手伝えます。